柿田医院ブログ

2018.02.09更新

この時期お子さんの皮膚トラブルのご相談が多いのですが、体の洗いすぎを改めてもらうだけで快方に向かう事が少なくありません。もともと皮膚や消化管には常在菌(いわゆる善玉菌)がいて、長い歴史の中で人間と共生関係を保っているという考え方があり、旧友仮説と呼ばれています(図1)。

旧友仮説

皮膚の場合は常在菌がいるおかげで病原菌(悪玉菌)がつきにくくなったり、皮脂成分の調整にも一役買ってくれており、皮膚のバリア機能の重要な担い手です(図2)。

常在菌

ところが現代では清潔志向が優先し、皮膚炎が生じると不潔なためだと思い一生懸命体を洗って、物理的な刺激でバリアを壊し善玉菌もやっつけてしまい、皮膚が乾燥してしまうのです(図3)。

バリア破壊

乾燥するとかゆくなり引っ掻いて傷ができます。その傷に悪玉菌が付いて繁殖するのが伝染性膿痂疹(トビヒ)です。最近では皮膚の傷がアレルギーの原因になるという考え方も出てきています(図4・5)。

二重曝露

説明図

 

 食べ物が口から正常なルートで摂取された場合は、腐っていたり毒でなければ何も問題は起きず、これは今後も食べて大丈夫なものであると認識されます(耐性誘導)が、肌荒れの傷などに食べ物が付着すると異常なルートからの不法侵入者としてマークされ(感作誘導)、次からは口から入った場合にも異物として認識されてアレルギー症状が起こるという考え方です。数年前話題になった「茶のしずく石鹸」事件(外部記事)は石鹸に入っていた小麦成分が皮膚から感作され、小麦に対する食物アレルギーが生じたものと考えられています。皮膚のトラブルは、このように他の病気の原因にもなりますので、お子さんの肌がカサカサしている場合は放置せず、ひどくならないように体の洗いすぎを改めてもらったり、保湿剤の塗布を開始することをお勧めします。湿潤療法の私の兄弟子の岡田清春先生は以前から洗いすぎないスキンケア(外部記事)を提唱しておられます。

投稿者: 柿田医院

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